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<正論>「李大統領」で日韓のこれからは

龍谷大学教授・李相哲(産経新聞 2025/6/5)

 

 韓国大統領選で革新系「共に民主党」(民主党)の李在明氏が、保守系「国民の力」の金文洙氏らを退け、新大統領に決まった。

 大統領選終盤の5月27日、民主党元代表で文在寅政権の首相を務めた李洛淵・「新民主党」常任顧問は緊急記者会見を開き「(李在明当選は)怪物独裁政権の誕生を意味する」「それを阻止しなければならない」と語っていた。そうした声は韓国の有権者に届かなかったようだ。

 

 李在明氏がいきなり独裁に走るとは思わないが、確実に言えるのは大統領権限が巨大化するということだ。大統領の考え一つで、韓国の対日政策が左右される時代を迎えることになるだろう。そこで憂慮すべきことは少なくとも4点ある。

 

◆李氏の言葉を信頼できるか

 

 まず李氏の言葉を信頼してよいか。大統領選が激しさを増した5月20日、李氏はSNSに投稿した動画で「私が日本に対して敵対的だろうという先入観があるが、本当は、日本国民に対して大変好感をもっている」などと述べた。

 

 李氏は「本当」という言葉をよく口にする。大統領選スローガンも「本当の大韓民国をつくる」だった。かつて遊説中に「朴槿恵大統領を尊敬する」と発言したが、その数日後に「私が尊敬すると言ったら本当だと思うのか」と平気で前言を撤回してみせた。

 

 次に自分の都合を外交に持ち込むことだ。2023年8月、日本が東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を始めたことについて李氏は「汚染水を人類公共の海に捨てる悪行をおかした」と糾弾、ハンガーストライキを行った。本当の目的は自身の司法リスクの回避だったとされる。

 

 当時、李氏には大庄洞の都市開発事業の不正や北朝鮮への不正送金疑惑などを巡り、2回目の逮捕状が請求され、国会で不逮捕特権を認めるか否かについて審議が始まろうとしていた。

 

 ハンストのもう一つの理由は、処理水放出を事実上容認した尹錫悦政権への批判世論を高めることにあった。処理水放出に「水産物は一生口にしない」と扇動した李氏ら民主党議員らが23年8月末、「汚染水海洋投棄糾弾大会」の当日に料理店で刺し身を堪能していたことが発覚した。李氏が「本当においしかった」と直筆のメッセージを残していたからだ。

 

◆日米韓関係崩す安保観

 3番目に憂慮されるのは李氏の安全保障観だ。李氏の日本や米国に対する過激な発言は枚挙にいとまがない。

 

 16年、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)締結について「日本が軍事大国化を目指し膨張主義を続けるなら、最初に犠牲になるのは韓(朝鮮)半島だ」と発言した。民主党代表就任後の22年10月には、日米韓合同軍事訓練を非難して「日本を引き入れて訓練すれば、日本の自衛隊を正式な軍隊として認めたと解釈されかねない」「合同訓練を口実に自衛隊の軍靴が再び韓半島を汚す事態が起こりかねない」などと主張した。このような発言から、李氏は日本を友邦とはみなさず、敵視していることが分かる。

 

 一方、中国に対しては遠慮がちな発言が目立つ。24年3月、李氏は、現行国際秩序を変えようとする中国に苦言を呈した尹氏を念頭において「中国には『謝々』、台湾にも『謝々』と言っておけばいい」「台湾海峡がどうなろうと、中国と台湾の国内問題はわれわれには何の関係もない」などと言った。台湾の有事は日本の有事と認識している日本にとっては驚くべき発言だ。台湾海峡の戦火は日本だけではなく朝鮮半島にも影響を及ぼすのは常識的に分かるはずではないか。

 

◆国家間の約束守るのか

 

 最後に憂慮されるのは過去の約束を反故(ほご)にする可能性だ。

 李氏は貧しい家庭に生まれ、少年時代に労働者として働きながら独学で高卒の資格を取得し、その後司法試験に合格して人権弁護士として活動した。政界に入り、京畿道城南市の市長を2期、京畿道知事1期を務め、公党の代表を歴任した。叩(たた)き上げの政治家で、大統領になれば、いままでの発言とは関係なく現実的な、柔軟な外交をやるだろうとの期待があるのも事実だ。

 

 問題は、選挙期間中の発言や公約からみて、李氏は、尹政権の路線を否定することから政権運営を始めるのは間違いないということだ。対日政策だけは尹氏の路線をそのまま踏襲するとは考えにくい。

 

 李氏の外交ブレーンの趙顕氏は産経新聞とのインタビューで慰安婦・徴用工問題などで「党として過去の政府間の合意や約束は破らない」と述べたが、この発言が李氏の意向をくんだものかは定かではない。仮に、李氏の意向であるとしても「約束を守ると言ったら本当だと思ったのか」と言う日が来るかもしれない。

 

 これからいやでも我々はこのような「怪物」政権と付き合わなければならない。ただの杞憂(きゆう)で終わってしまうことを願う。(り そうてつ)

大吼ジャーナル

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