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産経新聞 2016.9.20

ドイツに慰安婦像建立が計画されています…

「世界人権デーに日本人の人権が侵害されるなんて!」

 ドイツ南西部の環境都市としても有名なフライブルク市。その美しい街並みの中心部に慰安婦像建立が計画されています。設置の記念式典は今年12月10日、国連世界人権宣言記念日に合わせて行われる予定です。ドイツにお住いの日本人の皆様にお願いです。反対の声を挙げていただきたいのです。

 9月に入って「なでしこアクション」にドイツ各地の女性からメッセージが届き始めました。

 「慰安婦像が建てられるのには断固反対します。でもどのようにすればいいか分かりません。一人で反対を唱えてもあまりにも微力です」

 「ドイツの報道は韓国に同情し、それを観るドイツ人は何の疑いもなくそれを信じていて、日本の主張をわかってもらうのは容易な事ではありません」

 「個人的に考えつく所に何通もメールをしてみましたが、返事もなく、手応えもなく、途方に暮れています」

 「アメリカで像により、子供達がいじめにあっているとのことを存じ上げていますので、私も二児の母としては将来設置されてしまうと思うと声を挙げざるをえません」

 「とんでもない!世界人権デーに日本人の人権が侵害されるなんて!」

 しかし、こうして危機感を持っているのはほんの一部のようです。ドイツ在住の方によると、日本人は殆どこのニュースを知らず、説明すると寝耳に水で「アメリカの慰安婦像と同じもの?」と驚くそうです。

 フライブルク市に慰安婦像計画が浮上したのは、2015年11月に姉妹都市となった韓国の水原市からの提案です。水原市は2014年5月、市内のオリンピック公園に「日本軍慰安婦被害者を称えるため」に「平和少女像」を建てました。ソウルの日本大使館前の慰安婦像と同じデザインの少女像です。これまで北米、豪州でも起こったいつものパターンですが、 韓国と姉妹都市となった市の市長や市議が韓国を交流訪問し、「慰安婦像」を提案され、「慰安婦問題」など全く知らずに「平和、女性、人権のために」という美しい言葉を信じて同意してしまいます。フライブルク市側も「慰安婦問題」が実は複雑な政治外交問題だということは知らないのでしょう。

 2016年9月現在、韓国内は除いて慰安婦像が公有地に立っているのは米国カリフォルニア州のグレンデールの1体のみです。もしフライブルク市の公有地に立ってしまったら欧州初、世界で2番目になってしまいます。カリフォルニアではグレンデール像撤去にむけて裁判が行われていますが、一度建ったものを撤去するのは非常に難しくなります。

 他の場所では像はカナダ・トロント(韓人館内)、米国ミシガン州サウスフィールド(韓人館内)、豪州シドニー(教会)に3体立っていますが、全て私有地内です。四角い石碑は米国内の公有地に7基(ニューヨーク州3基、ニュージャージー州3基、バージニア州1基)と私有地に1基(カリフォルニア州)建っています。

 これらの像や碑の提案者は計画段階では設置の目的として必ず「日本を非難するためではない」、「平和のため」、「女性の人権のため」、「元慰安婦を称するため」と説明します。ところが実際には「慰安婦は日本軍の性奴隷」「人身売買被害者」「20万人の女性・少女が強制連行された」「日本の非人道的な犯罪を記憶する」などの碑文が刻まれています。

 また、韓国ソウルの日本大使館前の慰安婦像の周りは過激な反日デモが行われる場所となっています。旭日旗を引き裂いたり火をつけたり、日本の政治家を冒涜するプラカードを掲げたり、日本を侮辱しているとしか思えないようなパフォーマンスが見られます。

 ドイツにお住いの日本人の皆さん、このような像がドイツの街に必要でしょうか?

 2013年7月にグレンデールに慰安婦像が建った以降も、米国、カナダ、豪州の各地で計画が持ち上がりました。その時、現地の日本人が、それまで顔を合わせたことも無い人たちが、目的を同じにして反対の声を挙げて阻止してきました。日本の姉妹都市の反対表明も後押しになりました。フライブルク市の姉妹都市は愛媛県松山市、韓国の水原市の姉妹都市は福井市と旭川市です。

 日韓合意も10億円拠出も「慰安婦問題の最終的で不可逆的な解決」には全く効果なく、合意に反発する韓国の地方自治体や市民団体の慰安婦像設置運動や日本批判は、韓国内外で益々盛んになっています。慰安婦問題と何の関係もない第三国も巻き込んで友好関係にひびが入るのを喜ぶのは、ミサイルを連発する北朝鮮と東シナ海・太平洋の覇権を狙う中国ではないでしょうか。

 フライブルクの慰安婦像計画もモグラたたきのようになりますが、黙っていては認めたことになります。皆さんの電話1本、メール1通でも反対の声の数が増えれば大きな力となります。なでしこアクションのホームページ(http://nadesiko-action.org)にフライブルク市慰安婦像計画の関係各所の連絡先、関連情報をまとめてありますので参考にしていただければ幸いです。

■山本優美子(やまもと・ゆみこ) なでしこアクション代表。上智大学卒。保守系活動にボランティアで関わるうちに慰安婦問題は女性が取り組むべきと考え、2011年に「正しい歴史を次世代に繋ぐネットワーク~なでしこアクション」を立ち上げ代表となる。海外の邦人女性とも連携し、対外発信、国連対策にも取り組む。好きな言葉は、「国家とは亡くなった祖先、現在の私達、これから生まれる子孫、三者の共同事業である」。

独フライブルク市への慰安婦像設置断念

韓国水原市が発表 日本側が「圧力」と批判

 韓国の水原市が、ドイツ南西部にある姉妹都市のフライブルク市で計画していた慰安婦像の設置が、独側の拒否で実現不可能となった。水原市が9月21日、発表した。

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